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【ラ・サール66期 井口vol.1】人生のどん底に落ちてから、起業を決意するまで

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片岡
皆さん、こんばんは。55期の片岡です。よろしくお願いします。
今回も前回に引き続き、オンラインで第9回を開催いたします。

前回は、大野さんに「資金調達」と「独立起業の際の人脈作り」について話をしていただきました。

さて、今回ですが、66期の井口君に「起業の今までとこれから」というテーマで話をしていただこうと思います。

それでは、井口君よろしくお願いいたします。


井口
はい、よろしくお願いします。66期の井口です。
本日は、このような登壇の機会をくださり、ありがとうございます。

 

まず、プロフィールですが、現在22歳で、4年前にラ・サールを卒業しました。

慶應義塾大学経済学部に在籍しています。実は、今は、会社の経営に専念するために休学していて、大学をいつ卒業するかは正直未定です。

今年の7月に株式会社medrepを創業し、現在3ヶ月目です。

中学高校は、6年間バレー部でキャプテンを務めました。

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まだ卒業して4年しか経っていないですので、懐かしい中高時代の生活風景の写真を引っ張ってきました。

寮で緑色のスリッパを履いたり、段ボールにものを入れていたり、みんなで集まって多目的室でテレビを見たりして、一番の青春だったなと思っています。

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さて、今日のプレゼンですが、3部構成です。

第1部は、起業を決意するまで。
どうして自分が起業しようと思ったのか。

第2部は、起業の決意から創業まで。
私は、起業を決意してから創業まで約8ヶ月かかりました。その中で、どういう道のりを歩んで創業まで至ったかを話したいと思います。

第3部は、現在の事業とこれからの展望。
ここで、皆さんが、エネルギーを持ち帰ってもらえたらと思っています。

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では、まず第1部「起業を決意するまで」ですね。

こちら、ラ・サールベンチャーおなじみの人生グラフです。
作成していて、今まで登壇されていた方々と比べて、横軸がとても短いと感じました。

(聴衆コメント)若いのは、何事にも変えがたい!

18歳までは挫折なく過ごしていたのですが、大学受験で落ちてからは、自分に自信がなくなり、21歳で地の底に落ちて、またやりたいことが見つかって今に至り、22歳で幸福度が回復して今に至るという感じです。

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ラ・サール中高時代に関しては、自分の中で「応援団長になりたい」という思いが人生の全ての根源だった時期があります。

兄もラ・サールで62期なのですが、10歳の時に兄の体育祭を見た時に、圧倒的にカッコ良かった応援団長に憧れたんですよね。
みんなの真ん中でスピーチをする姿や、周りを引っ張っていく姿に憧れました。

そこで、兄に「団長になりたいな」と伝えたところ、兄から「団長になったら、俺はお前を一生尊敬する」と言われて、そこで火がついて、絶対団長になろうと決意し、ラ・サールに入学しました。

 

入学後、頭が良くないと応援団長になれないらしいということを聞き、団長になるべく勉強にも励みました。

そして、中学3年生の頃から応援団に入り、同級生と後輩からの支持を得られて、白軍団長になって、1年間駆け抜けて、無事勝つことができました。

こちらは、当時の体育祭の写真で、右にいるのが兄ですね。
ヤグラにある絵ですが、個人的には、今までの体育祭で一番カッコ良かったのではと思っています。


片岡

これは、団長が指示したこだわりの絵だったのですか?


井口

いえ、実は、当日まで絵を見てはいなかったですね。

彩画隊と呼ばれる、絵を描くチームが描くのですが、今までは予算もあまりかけてもらえず、差し入れも少ないということを聞いていました。なので、自分の代では、待遇をかなり良くしたところ、このレベルの絵を描いてくれて、とてもビックリしました。

人のモチベーションは、モノやお金でも動くことがあることを学びましたね。

 

そして、団長になった後ですが、団長になることが勉強のモチベーションだったので、団長になれたことで勉強を全くしなくなりました。何に対しても本気にならない時期を、18歳〜20歳くらいまで過ごしました。

現役の時は、東大文2に不合格で、1浪目の時は、浪人した周りと同じく自分も浪人するかといった感じで予備校に通い始めました。
ただ、初めてできた彼女に夢中になり、気がついたら1年経って、東大文3に落ちました。

その時になると、自分以外のほとんどの人が大学に進学していて、浪人生という立場のなさに初めて焦りを感じ始め、大学受験に本腰を入れました。

2浪目はしっかり勉強したのですが、第一志望だった東大文一に不合格で、慶應経済に進学を決めました。

慶應と東大に落ちたら3浪目が決まっていたので、「浪人を、もうしたくない」という気持ちが強すぎて、東大ではなく慶應経済に向けた勉強をし始めた時から歯車が狂い、慶應経済に受かったら浪人終わるからいいやという気持ちになっていました。

3回目の受験は、東大文一に数点で落ちたのですが、ここの数点が自分の弱さの全てだなと感じました。
東大に行けなかったショックはとても大きく、入学の後も凹んでいました。


吉永

バレー部の主将、応援団長と、集団のリーダーをやることはもともと好きだったのですか?


井口

そうですね。好きで、かつ、得意だと思っています。

自分が生きてきた中で、誰にも負けないと自負している部分があると思うのですが、私の場合は、組織の上に立ってリーダーをやるという部分を、強みとして自負しています。


吉永

22歳で、それを、強みとして認識できているのはすごいですね。


井口

ありがとうございます。

リーダーにも色々なタイプがあると思うのですが、自分の場合は、頭良くスマートに物事を進めていくタイプのリーダーではなくて、不器用ながらに泥臭くやっていく姿にみんながついてくる系のリーダーだと認識しています。

 

そして大学入学してから、同級生と2つ離れていたので、周りが新歓を楽しんでいる中、地獄みたいな空間で大学生活を全く楽しめなかったです。

新歓のビラ配りで、普通新入生はたくさんもらうと思うのですが、自分は2年浪人して老けすぎていたからか、在校生と勘違いされて全く配られなかったです。

同級生は、「ビラ配りで声かけられすぎて、通り抜けるのに2時間くらいかかったわ」などと、何時間かかったか競争をしていたのですが、自分は2分で通り抜けましたね。

(聴衆笑)

そして、どうせ、自分は何をしてもダメだと自暴自棄になったり、学歴コンプレックスを抱えたりしました。
ラ・サールの同期を見ても、2浪、慶應経済は比較的学歴が下の方で、東大の入学式のニュースをテレビで見て、落ち込んだりしていました。

そうした人生のどん底の中で、「自分の強みはなんだ?」「なぜ学歴コンプレックスを抱えるんだ?」という2つの問いを自分に投げかけました。

 

自分の強みに関しては、先ほど、ご質問に回答したのですが、「チームを組んで物事を成し遂げる時に発揮されるリーダーシップ」だと思いました。

学歴コンプレックスに関しては、自分が挑戦していないから。
次の挑戦に成功すれば、東大不合格も1つの話のネタになる。と思い、次の挑戦に向かって足を一歩踏み出そうと考え、ベンチャーの長期インターンに応募しました。

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片岡
自分がもしも学生で井口君の立場だったら、学園祭やサークルに入ってリーダーになろうと思います。

なぜなら、インターンだと、その企業の中では下っ端になるので、自分の強みであるリーダーシップを活かしたいと思うと、そうするかなと。その頃から、起業したいという思いもあったのですか?

井口
ありがとうございます。
学園祭やサークルに関しては、中学高校の時に応援団長をやり切ったので、学生ならではの部分にあまり魅力を感じなかったというのがあります。

起業に関しては、父親が起業しているので、自分がサラリーマンとして働いている姿は想像できなくて、いつかは起業したいという漠然とした想いはありました。

 

先に進めますね。

そして、スタートアップ 界隈で有名な社長の直下で、動画編集インターンとして働きました。

そこの職場は、他のベンチャー企業が4社ほど集まっているコワーキングスペースで、同時に他の会社も見ることができました。

片岡
インターンとして、いきなり有名なスタートアップの社長の下で働けたことがすごいと思いましたが、どのようにアプローチしたのですか?

井口
会社でインターンは募集していなかったのですが、「この社長のもとで働かせてください」とtwitterでDMを送りました。


片岡

自分からアグレッシブにアプローチされたということですね。行動力がすごいですね。


井口

ありがとうございます。

インターン先で感じた違和感として、その会社で働いていくうちに、その会社として成し遂げたいビジョンがないなと感じ始めました。

会社を経営していく上で、ビジョンは必要だと思うのですが、その会社はビジョンがなく、儲かる事業に手を出すという感じでしたので、事業がコロコロ変わるので、どうしてこんなに事業が変わるのだろうと思っていました。

あとは、組織を引っ張っていくリーダーとしての魅力を感じなかったです。

そして、この時ではないのですが、今働いている企業の社長がスタートアップ 界隈ですごいと言われているのなら、自分の方がもっとすごい起業家になれる、とふと思った瞬間がありました。

かつ、自分のリーダーシップの強みも活きると思い、起業を決意しました。

10際の時に応援団長になると決めたように、「よし、日本を代表する企業を作ってみせる!!!」と決意しました。

 

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【ラ・サール66期 井口vol.2】起業の決意から創業まで:レアケースの資金調達? に続く。

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