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【ラ・サール56期 津田Vol.2】メルカリJP:急成長するグロース環境に身をおいて感じたこと。内部では常に危機感があった!?

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吉永
なるほどですね。グロースの環境に身を置いて実感したことはありますか?


津田

一番感じたのは、成長している会社は外から見ると「あの会社、うまくいっているなぁ」という印象を受けるのですが、中身は実際そんなことはなくて組織体制ぐちゃぐちゃだったりとか、ぐちゃぐちゃなところを頑張って何とかするところがあります。

そういう意味では、意外と成長している途中でも危機感はありましたね。


例えば、メルカリの場合ですと、2013年夏くらいからやっているのですが、当時個人間の取引ではヤフオクという超巨大サービスがありまして、年流通総額7000億、8000億という感じでした。
また、フリル、LINE Mall、ショッピーズ、ZOZOなどの競合もありました。


そうした、
売る人と買う人の両者がいるサービスは、勝者総取りになりがちなので、成長していても気が抜けないというのはありました。成長していても、少し成長鈍化してきていると、やばいぞという感じですね。

意外と成長している会社でも、社内は「自分たちやったぜ!!」という感覚はなかったですね。

 

吉永
皆さん、成長していて奢るとかではなくて、成長していても危機感を持って、より成長させようという意識が強かったということですね?


津田
そうですね。

あとは、成長するに従い、さまざまなスキルを持った優秀な人たちがたくさん入ってくるので、個人としても何もしていないと仕事がだんだんなくなっていくという、会社としての危機感もあるし社員としての危機感もありました。


吉永
津田君は、その危機感はどのようにして乗り越えたのですか?


津田
自分がやるべきと思ったことはやるという風にして、がむしゃらにやっていました。

人が増えていくと、意見の対立とか様々なことが起きるのですが、その点に関しては、会社が定めているバリュー、ミッションがあり、そのバリューを判断軸として、この人の行動は弊社のバリューに沿っていたので社内表彰をしますというイベントを定期的に行っていました。

そうした社内表彰されるような身近に参考になる社員がいましたので、その方を参考にしながら走り続けていました。


吉永

ありがとうございます。

少し時期が飛びますが、その後、2019年末にメルカリを退職し、その後プログラマーに転職し、小さいベンチャーに飛び込んでいますが、これはどういう経緯があったのでしょうか?


津田
前々からエンジニアをやってみたいという気持ちはありました。
メルカリで仕事をしていたときに、1回経理を離れて、社内向けサービスのプロダクトマネージャーに携わる機会がありました。

その時に、googleなどが提供しているパブリッククラウドのサービスを使って、大規模なデータを処理してレポートを作成するというサービスを作りました。

自分はその時にはプログラムを書いてはいなかったのですが、プログラムを書くと、こうしたことができるんだなという実感がありました。

 

これから経理の仕事もだいぶ変わっていくだろうなという漠然とした実感がある中で、プロダクトマネージャーとして違う仕事に関わったことで、今経理の仕事で人間がやっている部分をこういう風に自動化したら良いのではというイメージがだんだん膨らんできましたので、しばらくプログラマーの仕事をして技術を身につけたいと思うようになり、転職しました。

 

吉永
ありがとうございます。
参加者から質問がきていますね。66期の井口さんからです。

「多くの小さい会社を転々としているとのことですが、メルカリでの経験を経て、グロースする会社とそうではない会社の違いは何だと考えていますか?」
という質問です。

津田
すごい難しい質問ですね。

自分が経験した範囲内のことでしか言えないのですが、事業でフォーカスする範囲を絞ってその部分にお金と人のリソースを投下する意思決定ができるかどうかが重要だと思います。

今後これが流行りそうだとか、この事業にも手を出してみようというよりかは、10年20年という長いスパンで絶対にこうした世の中になるはずだから、自分たちはこうしたサービスを作る。
そのサービスの実現のために、この部分にお金と人を投下するという方向性がはっきりしていて、それをしっかりステークホルダーにしっかり説明できる経営能力があるかどうかが前提としてあって、あとは運みたいな感じですね。


吉永
ちなみに、津田さんが入社された時は、PMFと言われるユーザーが価値を感じてお金を払ってメルカリを使うという状態は達成されていたのですか?


津田
自分の目から見ると達成されていたと思います。


吉永
そうなりますと、グロースの部分にお金と人を投下するという意思決定ができる段階ではあったということですね? 


津田
そうですね。

メルカリは当時競合がたくさんあって、今はほとんどないのですが、LINEやZOZO、サイバーエージェント、フリルなどもやっていました。その中でどうしてメルカリがうまくいったのかは、運もあったとは思いますが、割としっかり未来を描いて大規模な資金調達をして、資本を投下する部分を効率的にできたことが大きいと思います。


吉永
なるほどですね。ありがとうございます。
あと、もう1つ質問がきています。 

「PMからプログラマーの転職、気になります!どのような転職活動されていましたか?」


津田

これは、あまり参考にならないですが、コネですね。

(聴衆笑)

そもそも、自分は、プログラマーとしての実績はあまりなかったです。

たまたま、先ほど話しましたメルカリ内でプロダクトマネージャーをやっていたときの上司が今の会社を作りまして、そこで誘われたからですね。

 

ただ、近くで仕事ぶりを見ている人からしたら、この人はこのくらいの仕事はできそうだとか、この辺を教えて勉強してもらえればこのくらいのことはできそうだということを描きやすいというのはありますね。
全く知らない人でしたら、どのくらいの仕事ができるのか想像するのが難しいですが、一緒に仕事をしていたので、声をかけてもらえたというのがあります。

自分の可能性を想像してくれる知り合いを裏切らないのが重要だと思います。
ですので、転職活動はあまりしていないです。


吉永
最近よくある、Progateとかでプログラミングの基礎を学んだり、Techcampで数ヶ月詰め込みで勉強してということもされたのですか?


津田

それで言いますと、最低限必要なプログラミングの勉強はしました。
Javascriptの本を買ってきて、読んで、一通り教科書に載っているプログラミングは書けるようになり、実際の動いているプログラムをメンテナンスをして上司に信用してもらえるというプロセスはやりました。


吉永
ありがとうございます。

それでは、次に、現王園君の話に移りたいと思います。

【ラ・サール56期 現王園Vol.1】インドのTATA、ビズリーチを経てメルカリUSに入社して取り組んだこと に続く。

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