吉永
皆さん、こんばんは。56期の吉永です。
それでは20時になりましたので、ラサベン第10回を始めたいと思います。
今回は、福澤さんに「SkyDriveのハードシングス」というテーマで話をしていただこうと思います。
それでは、福澤さんよろしくお願いいたします。
福澤
55期の福澤と申します。
高校からラ・サールに入りまして、無事3年で卒業して、社会人10年目くらいです。ベンチャーをやっています。
まず、簡単に事業紹介したいと思います。
実は私、ラサベンの第2回に登壇した時に、2年くらい前ですかね、2018年の7月12日でしたけれども、その次の日にSkyDriveを起業しているんですね。なので、ラサベンが生んでくれたスタートアップとも言えるかなと思っています。
前回のラサベンのピッチの時は、有志団体でやっていまして、PRを今後どうやってやっていくの?という質問をして、仮屋園さんをはじめ、皆さんからご意見いただいたという感じでした。その時から2年強経ちました。
ハードシングスというほどではないのですが、起業後いろいろな経験をしましたので、皆さんに共有できればと思っています。
「HARD THINGS」という本がありまして、その本に書かれている内容が、とてもハードシングスなんですよね。
こんな出来事が起きると、そろそろ死んでしまうのではないか?というくらいのハードシングスが多くて、私はあそこまで大変なことは今のところないですが、共有できればと思います。
(聴衆笑)
事業説明の後に、事前にいただいている質問にも答えていきたいと思います。事業紹介の間にも、適宜チャットでご質問いただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
まず、直近の開発風景や、飛行実験の動画をご覧ください。
このような感じの空飛ぶクルマを、現在作っています。
では、最初に、空飛ぶクルマとは何かについて話をします。
私達は「日常的な移動に、空を利用する」ことを考えています。
基本的に移動は、A点からB点に行くと思うのですが、普通の移動は必ず地べたを這いつくばる移動です。
具体的には、電車は線路の上ですし、歩く時や車での移動の時は道路の上を移動します。
ただ、地面の場合は、ビルなどの障害物があって直線距離で移動できないです。ですので、乗り換えをしたり、遠回りになってしまいますし、渋滞や満員電車など様々な不具合が発生します。
一方で、空飛ぶ時は、必ず空港に行かないといけなくて遠いです。
でしたら、空飛ぶクルマで、A点からB点まで直線移動できればいいのではないか?というのが私の発想です。
空飛ぶクルマ(ドローン)の特徴ですが、まず電動によって既存の飛行機と比較して低コストで騒音も少ないです。自動運転も簡単で、滑走路も必要なく垂直で離発着ができます。
ですので、インフラがコンパクトで良いという点が、一番のポテンシャルになります。
移動をより短時間で、安全に、思いのままに、インフラがなくても移動ができる形にしていこうと考えています。
空飛ぶクルマは、昔からいろんな人が開発をしていたのですが、基本的には趣味・おもちゃと言われていました。それが、Uberが2016年10月に「空飛ぶタクシー」構想のホワイトペーパーを出したことで変わりました。
具体的には、このようなポートを作って、ポート間の50kmから100kmくらいをどんどん飛ばすと、普通のタクシーの移動よりも早くかつ安くなり、ビジネス化できるのではというペーパーでした。
そこで、Bellがオスプレイの電動化版を作ったり、ドイツのベンチャー企業がシンガポールで空飛ぶタクシー「Volocopter」を飛ばしたりし始めました。
こちらは、モルガン・スタンレーによる空飛ぶクルマの市場予測のグラフです。
空飛ぶクルマは、2040年には車産業の1/3まで行くのではないかと言われています。
少しずつ市場規模が拡大していく理由は2つあります。
1つが、バッテリーが徐々に伸びていくので拡大していくという点。もう1つが、規制緩和や社会需要性によって飛べる地域が増えてくるという点です。
そんな中で、私達は2年前に起業して、現在、業務委託なども含めると80名強で「空飛ぶクルマ」と「カーゴドローン」の2つの事業をやっています。主に、こちらの愛知県のフィールドで開発しています。
直近は、先程のデモフライトの動画2つがYouTubeで合計200万回程度再生されたり、様々なメディアに取り上げていただいたりして、空飛ぶクルマを知る方が増えてきたかなと思っています。
組織の特徴に関しては、もともと、ボランティア団体からスタートしたこともあり、様々な協賛企業がついていました。
例えばNEC様は、既存の航空機の運行管理をやっていますので、多くの空飛ぶクルマが飛んだ時にどう衝突回避しなければいけないのかという点でアドバイスをいただいています。あと、ドローン事業もやっています。
東京海上日勤様は空飛ぶクルマの保険を作っていただいたりとか、様々な企業にご協力いただきながら事業を進めています。